教育者として著名な森信三先生も独立して出版事業で破産2回、自宅も売却。
また、御子息に自費出版会社させて、破綻させている。
その森先生が仕事に対する心がけを丁寧に述べている。


 大切なことは、
 仕事の処理をもって、
 自分の修養の第一義だと深く自覚することでしょう。

 この根本の自覚がなくて、
 仕事を単なる雑務だなどと考えている程度では、
 とうてい真の仕事の処理はできないでしょう。

 次に大切なことは、
 このような自覚に立って、
 仕事の本末軽重をよく考えて、
 それによって事をする順序次第を立てるということです。
 すなわち一般的には
 大切なことを先にして、
 比較的軽いものを後回しにするということです。

 時には、軽いものは
 思い切って捨て去る場合もないとは言えないでしょう。
 捨て去る場合には、
 断乎(だんこ)として切って捨てるということが大切です。

 これ畢竟(ひっきょう)するに私欲を断つの道でもあるからです。
 同時に、このような私欲切断の英断が下せなければ、
 仕事はなかなか捗(はかど)らぬものです。

 次に大切なことは、
 同じく大事な事柄の中でも、
 大体何から片付けるかという
 前後の順序を明弁するということです。

 この前後の順序を誤ると、
 仕事の処理はその円滑(えんかつ)が
 妨げられることになります。
 そしてこの前後の順序を決めるには、
 実に文字通り明弁を要するのであります。
 
 理論を考える上にも、
 明弁ということが言えないわけではありませんが、
 しかし現実の実務における先後の順序を
 明らかにするに至って、
 文字通り明弁の知を要すると思うのです。

 次には、
 このように明弁せられた順序にしたがって、
 まず真先に片付けるべき仕事に、
 思い切って着手するということが大切です。

 この「とにかく手をつける」ということは、
 仕事を処理する上での
 最大の秘訣(ひけつ)と言ってよいでしょう。

 次に大切なことは、
 一度着手した仕事は一気呵成(いっきかせい)に
 やってのけるということです。

 同時にまたそのためには、
 最初から最上の出来映えを、
 という欲を出さないということです。

 すなわち、仕上げはまず80点級というつもりで、
 とにかく一気に仕上げることが大切です。
 
 これはある意味では拙速主義と言ってもよいでしょうが、
 このいい意味での拙速主義ということが、
 仕事の処理上、一つの秘訣(ひけつ)と言ってよいのです。

「終身教授録」 森信三



仕事を合理的に分類することが良いかどうかの是非は問わないが、
「お客様の為に」の一文があると変わってくると考える。

正論かもしれないが、森先生の考え方からは業務が主になっているように伺える。
業務は仕事の本質ではないと考えます。

わたしは仕事の先にある人が見えなければ、仕える事・仕事にならないと思います。


0825
雨の音
道を駆け足
濡れた後
【まどか】









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