イスラエルの物理学者、エリヤフ・ゴールドラットが自ら最高傑作と語った論文、それが「巨人の肩の上に立って」という論文だった。
わたしは、「ザ・ゴール」というビジネス小説を通して博士を知った。
制約条件の理論(TOC)、クリティカルチェーンなど、ビジネスにおける新しい理論を生み出したゴールドラット博士は日本でもファンが多い。

「巨人の肩の上に立つ」、「巨人の肩に座る」、「巨人の肩に登る」、「巨人の肩に乗る小人」、「巨人の肩に立つ侏儒」などの形でも使われている「巨人の肩・・・」、これらの言葉は古代文化の偉大さを認め継承した上で進歩を意識する意味で用いられる。
科学者アイザック・ニュートンが1676年にロバート・フックに宛てた書簡で用いたのが最初だと言われていたが、12世紀ルネサンス期のスコラ哲学が盛んになっていった頃、パリのシャルトル大聖堂の付属学校教師ベルナールが残した言葉が最初と言われている。
「Standing on the shoulders of giants」   ラテン語: nani gigantum umeris insidentes
人間は巨人の肩の上に乗っているから遠くのものを見ることができる、という意味です。

自分たちの存在は小さいけれど、先人たちの学問の偉大な業績という巨人の肩に乗っているのだ、だからこそ、それにプラスオンして何かしらの学問の業績を残せるのだと言いたかったのだろう。

先人たちから素直に学び、将来につなげていくのが我々の務めだと強く感じる。






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