私が生まれ育った三重・志摩半島は前も後ろも海。
自然の恵み一杯のド田舎!

みんな幼少の頃に海に入るが、最初の泳ぎは「深い海に投げ飛ばされて必死で岸に戻る」、そんなこんなスパルタがまかり通る時代と地方だった。
しかし海の水は塩辛い。目をあけるとひりひりと痛い。擦るとなお痛い。
それでも目を開けなければ、行く先も海の底も見えない。

子供が採れる小さなサザエや、泳ぐ小魚、綺麗なイソギンチャクも目の痛みを我慢して脳裏に叩き込んだ。
痛みを我慢すれば違う世界が見えるんだ、と学んだ最初の時間だったのかもしれない。


痛みを伴いながら僕たちは大人になってきたんだね。
昔の一月十五日(成人の日)を懐かしみながら。






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