少欲知足(しょうよく ちそく)

己に正直であれ。
勇気をもって信ずる道を堂々と生きよ。
と、後小松天皇の落胤の説が有力な一休さんは、その言葉通り生涯を波乱万丈に生きた。
しかしながら、肩書・権力を欲しがらず小欲知足に生きた人生であった。

人は自分にないものを欲しがる。
自分が手に入れたものより、もっともっと欲しがる。

仏教では、欲望に内在するこの「もっと、もっと」という本性に気づき、
先ずそれを止めるために「少欲・知足」ということをもって、生きる出発点としてきた。
小欲とは、まだ得られていない次の5つのことを抑制すること。
  眼で見ること。
  耳で何かを聞くこと。
  鼻で香りをかぐこと。
  舌で食べ物の味を感じること。
  体に心地よさを感じること

知足(足るを知る)とは、すでに得られたものに満足し心が穏やかであることである。

「少欲知足」の言葉は禅僧的で欲を抑えたストイックな生き方を示唆しているようではあるが、
いまを一生懸命に生きる者にとっては自分自身を見つめ直すのに最適の言葉であると考える。
なぜならば、欲望にも正しい欲望と間違った欲望があるからだ。
いったん立ち止まって、自分の欲望がこの社会の中で正しいかどうかを考えてみる。
そんな時間を作る必要がある。





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ススキ揺れ風に踊る秋の色
【まどか】