目が見えなくて、耳が聞こえる人を「視覚障害者」と呼びます。
目が見えなくって、同時に耳も聞こえない人を「盲ろう者」といいます。

東京大学 先端科学技術研究センターの福島教授は盲ろう者です。9歳で失明、18歳で音も失いました。
想像を絶する深い絶望を味わったことであろう。

そんな彼の「言葉」対する真摯な思いは、高校3年生の時にクラスメートとの何気ない指点字での会話で花開いた。
漆黒の闇からの開放の瞬間だった。
その時の率直な想いを綴っている。

  言葉とはコミュニケーションである。
  言葉によって開かれたコミュニケーションが保証された時、
  「自分は世界の中にいる」と実感できた。  


「光」が認識につながり、
「音」が感情につながるとすれば、
「言葉」は魂と結びつく働きをするものなのだ。




0516
泳ぐ空
写す鏡に
伸びる影
【まどか】