[「人はみんな、そのひとなりの星を持っている。
 旅をする人たちなら、星は案内役だ。
 そうでない人たちなら、ただのちっちゃな光。
 学者たちにとっては研究するものだし、
 ぼくが会った実業家にとっては、金でできているものだった。
 でもどの星も、口をつぐんでいる。
 だからきみには、誰も持っていないような星を上げるよ・・・・」

   どういうこと?

「きみが星空を見上げると、そのどれかひとつにぼくが住んでいるから、
 そのどれか一つでぼくが笑ってるから、きみには星という星が、ぜんぶ笑っているみたいになるっていうこと。
 きみには、笑う星々をあげるんだ!」




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寒空に
するする伸びる
春支度
【まどか】