人生五十にいたらざれば、血気いまだに定まらず、知恵いまだに開けず、古今にうとくし、世変になれず。
言あやまり多く、行(おこない)悔い多し、人生の理(ことわり)も楽しみもいまだ知らず。

五十にいたらずして死するを夭(わかじに)という。是亦(これまた)、不幸短命と言うべし。
長生きすれば、楽(たのしみ)多く益多し。
日々にいまだ知らざることを知り、日々にいまだ能(よく)せざることを能す。
この故に学問の長進することも、知識の明達も、長生きせざれば得がたし。

此れを以って養生の術を行い、いかにもして天年をたもち、五十歳をこえ、成るべきほどは弥(いよいよ)長生きして六十以上の寿域に登るべし。


『養生訓』 貝原益軒(1630〜1714)は江戸前期の儒学者。
医学・思想学問・薬学・地理学・歴史学など広い学識を修め、よく老いる事の意義や価値、その楽しみを知っていた。
養生訓は医学専門書だけでなく、人生の生き方、さらには健全に老いることの大切さ、楽しさをやさしく説いている。
84歳他界1年前の著述。

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