一年は短い。
しかし、春には春の力があるように、四季それぞれの力が人間を支配している。
人間と四季の関係は、昔から感覚の鋭敏な詩人・歌人たちが、
その作品の中に四季それぞれの大いなる力を詠んでいる。

宝石・鉱物界には「生理」があるのかないのか不明だが、【物理】がある。
植物界には「心理」があるのかないのか不明だが、【生理】と【物理】がある。

ガーネットは生長するとか、トパーズは少しずつ老いて色を失っていく事実があっても、
それは物理現象であって、生理の分野ではないようだ。

フライトラップ(蠅捕草)は自分の意思で昆虫を獲るとか、含羞草は感情的に動くとかいわれる。
また、ある植物は少しずつ位置を変えて、あたかも歩いているように見えるというが、
これらは物理・生理の領域であって、心理の世界ではないようである。

人間と動物のレベルに至って、初めて物理・生理・心理がともに働く、と言うことができるのではないだろうか。

もちろん四季の力は、鉱物界に対しても影響を及ぼしている。
鉱物体の隙間にある水分は冬の寒さで凍って膨張し、春の暖気で溶け去って崩壊作用を起こす。
また夏の厳しい日差しや長雨で酸化作用を促し、秋の台風や冬の霜などで
力学的・熱学的作用が働き、絶えず変化が生じているのである。

植物は、当然のことながら鉱物に比べて、ずっと大きな影響を受けている。
季節による太陽光線の温度と量の変化によって異なる物理作用を受けるのはもちろん、
植物自体が生理作用を持っているだけに、物理作用が生理作用に影響して、生理状態が季節と共に変化推移していく。

ところで人間はほかの動物達よりはるかに優れた【心理】をもっている。
その心理が有力である分だけ四季からの支配がほかの動物ほど明確ではないので、心理の力だけで動いているように見える。
人間が他のものに比べて優秀なのは、疑いもなくその「自意識」の旺盛さによるものであるが、
自意識の旺盛さだけですべてのことが片付くわけではない。

太陽の熱は、自意識の旺盛なものにも、無意識なものにも平等に降り注がれている。
四季の循環は、すべてのものの上に平等に行われているのである。
自意識が旺盛すぎると逆に観察の知恵が働かなくなって、自然の自分に及ぼす影響の本質を見落とすようになる。


ガーネット族(GARNET GROUP) 
  和名 :柘榴石(ざくろいし)
  比重 4.05
  硬度 7-7.5
  屈折率 1.76-1.82
トパーズ(TOPAZ)
  和名 :黄玉(イエロートパーズ)
  比重 3.53
  硬度 8
  屈折率 1.61-1.64(色による)
ハエトリグサ(蠅捕草、Dionaea muscipula)
  別名、ハエトリソウ、ハエジゴク。
  葉を素早く閉じて獲物を捕食する姿が特徴的で、ウツボカズラと並ぶ有名な食虫植物。
オジギソウ(お辞儀草、含羞草、学名:Mimosa pudica)
  ネムノキ科の植物の一種。別名ネムリグサ(眠り草)、ミモザ。





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